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ローファットダイエット

  • 執筆者の写真: keito
    keito
  • 6月15日
  • 読了時間: 7分
こんにちは。
オウルジム管理栄養士のHirokoです。
ローファットダイエット(脂質制限)は、脂質を減らし、たんぱく質と炭水化物を食事のメインにする方法です。減量のスピードは糖質制限よりは緩やかになるものの、糖質を食べることができるので、精神的なストレスがやや少ない食事法となります。
しかし、ローファットダイエットでは運動による消費代謝が必要となるので、運動のための時間を設けられる方(あるいは作れる方)が向いています。




  1. ローファットダイエットの基本ルール

① 脂質の摂取量を制限
   - 基本的に脂質は摂取しない。調味料・味付けにはノンオイルのものを使用し、たんぱく質(肉・魚・卵)に含まれている脂(避けるのが困難なもの)は許容する。しかし、肉の脂身など可能な限りカットする。
➡ たんぱく質源には、脂の少ないものを選ぶ。ささみ、鶏むね肉、牛・豚もも肉、牛ヒレ肉など。日々の食事では、鶏ささみor鶏むね肉をたんぱく質源として固定する方がおすすめ。あれこれ食品を変えるより、同じ食品でルーティーン化する方がうまくいく。
➡ 脂質は総カロリーの10〜30%に抑える(極端な場合は10%以下もあり)
   - 特に飽和脂肪酸(肉の脂、バター)やトランス脂肪酸(マーガリン、揚げ物)を控える。
   - 脂質が身体の中に入ってくるときは、良質なもの(MCTオイル、魚の脂、オリーブオイルなど)を選ぶ

高たんぱく質・高炭水化物の食事
   - たんぱく質(20〜40%):鶏むね肉、ささみ、魚、卵、ギリシャヨーグルト
- 炭水化物(50〜70%):玄米、全粒粉パン、オートミール、野菜、果物など
   ➡ 日々の食事では、食物繊維が多く含まれている炭水化物を選ぶと満腹感を維持できる。運動した日は、白米など吸収の良いものを選び、筋肉がより栄養を吸収できる状態にするとよい。

③ 理想的なPFC比
ダイエットのための1日のカロリーを設定したら、下記のたんぱく質・脂質・炭水化物の比率(PFC比)で食事の方針を決める。

男性 P:40%、F:0%、C:60%
女性 P:40%、F:20%、C:40%

➡または下記のたんぱく質量を確保し、残りは炭水化物でもOK
男性 体重 × 2-3 g
女性 体重 × 1.2-2 g

例えば体重70kgの男性 ダイエットのための総カロリーは1,600kcal
1日に摂取するたんぱく質・脂質・炭水化物の量は
P:160g、F:0g、C:240g
または
P:140g-210g、F:0g、C:260g-190g

ローファットの場合は運動強度にもよるが、
➡ 男性1600から2200キロカロリーの間
➡ 女性1200から1800カロリーの間
体重の推移を基に、運動強度と相談して調整しましょう。

女性でローファットを行うのは、少し難しい。
脂質を0%にすると、月経に良くない影響が出る可能性があるため、20%は確保する。
また、身体的に(総筋力量的に)高頻度の運動に耐えられないことが多く、そうなるとローファットが成立しない。

**ダイエットのための総カロリーの出し方は、『ダイエットを始める前に』『カロリー制限ダイエット』をご覧ください**



!おすすめの食材!
 食べて良いもの
✔ 炭水化物(メインエネルギー源)
  • ご飯(白米、玄米、雑穀米)、じゃがいも、さつまいも(いも類全般OK、皮つき推奨)
    ※ 理想ではないが、全粒粉パン・ライ麦パン(マーガリン・バターが使用されていないもの)、オートミール


✔ たんぱく質
  • 鶏むね肉(皮なし)、ささみ、牛肉、豚肉、魚(白身魚)、タコ、イカ、エビ、貝類、卵

✔ 野菜・果物全般OK
  • 葉物野菜(ほうれん草、レタス、ケール)
  • ブロッコリー、アスパラガス、きのこ類
  • ベリー系(りんご、みかんなど柑橘類、ブルーベリー、ラズベリーなど)
    ➡ 果物類は食べてもよいが、ご飯やいも類から炭水化物(糖質)を摂取する方がより良い

✔ その他
  • 春雨、こんにゃく、市販の脂肪0ヨーグルト
  • 調味料:塩、しょうゆ、みそ、酢、ノンオイルドレッシング


※避けるべきもの
 ➡ 脂質が多いもの、炭水化物と脂質がミックスになっているもの
  • 揚げ物、ラーメン、菓子パン、食パン
  • ナッツ類
  • アボカド、卵の黄身(できれば避ける)
  • 豚バラ、牛カルビ、鶏皮、ぼんじり(鶏)
    ➡油が多すぎる肉類は要注意。詳しくは『焼肉について』をご覧ください。
  • 調理油など油もの全般

低糖質では推奨されるアボカドも、脂質を多く含んでいるので、ローファットでは避ける。
 
加工食品
  • 大豆製品(豆腐、納豆)、練り製品
    ➡ 揚げてある練り製品(さつま揚げはNG。かまぼこは揚げてないのでOK)





  1. ローファットの食事例

朝食(約400〜450kcal)
目的:代謝を上げる&エネルギー補給
  • ごはん150g
  • 無脂肪ヨーグルト100g
  • 卵白3個+全卵1個のスクランブルエッグ(ノンオイル調理)
  • バナナ1本 or キウイ1個
  • ブラックコーヒー or 緑茶

昼食(約500〜600kcal)
目的:たんぱく質+炭水化物でしっかり補給
  • 玄米150g
  • 鶏むね肉のグリル(120〜150g)
  • ブロッコリー&パプリカの温野菜
  • ノンオイルの和風ドレッシング
  • わかめの味噌汁(だしベース、油なし)

間食(約150〜200kcal)
目的:空腹防止&筋肉維持
  • プロテインドリンク(ホエイ or ソイ、低脂質タイプ)
  • またはおにぎり(梅 or 昆布)+味付きゆで卵

夕食(約400〜500kcal)
目的:脂質を抑えた高たんぱく+低GIな組み合わせ
  • 白身魚(タラ、カレイなど)またはささみの蒸し物(120〜150g)
  • さつまいも100g or 雑穀米100g
  • ほうれん草としめじのおひたし
  • 大根おろし+ポン酢でさっぱり仕上げ

就寝前(必要に応じて)
軽い空腹を避ける or トレ後回復用
  • カゼイン系プロテイン
  • または:無脂肪ヨーグルト



3. ローファットダイエットの運動

ローファットでは、筋肉の回復を早める糖質を摂取できるので、運動の種類は筋トレがおすすめ。
  • 初心者は全身の筋トレを週2-3回
  • 中級者~は部位を分割して週3-5回筋トレ
※ あくまで無理のない範囲で身体の回復具合をみながら行う。
疲労がたまっている状態だと、フォームが崩れてケガの恐れあり。継続することが重要。



4. ローファットのメリット・注意点

メリット
◎ カロリーコントロールがしやすい
➡ 脂質は1gあたり9kcalと高カロリーなので、これを抑えることで食べられる質量が増え総摂取カロリーも減らしやすくなる。

◎ 食事量を減らさずダイエットできる
➡ 低脂質な食材(鶏むね肉、ささみ、野菜など)をしっかり食べられるので満足感が高い。

◎ 血中コレステロールの改善が期待できる
➡ 飽和脂肪酸(脂っこい肉・揚げ物)を控えることで、健康面でもプラスに働く。

◎ 筋量を維持しながら減量できる
➡ ダイエットをするとどんな食事法を選んでも基本的に筋量は減少しやすいが、他のダイエット法と比べると、糖質でエネルギーが確保でき、かつ筋肉の回復ができるので、高頻度の運動(トレーニング)ができる。そのため、比較的筋量を維持しやすい。


注意点
⚠ 空腹感が強くなりがち
満腹感を長持ちさせてくれる脂質をカットするため、空腹感は強く感じられる。適切な間食で、食物繊維やたんぱく質を補うことで対応する。
※ 間食は補食として扱い、足りないものや空腹感をコントロールするために賢く活用しましょう。

⚠ 外食しにくくなる
外食のメニューは基本的に脂質が多め。特にファストフードや居酒屋メニューは要注意。しかし、焼き鳥屋はうまく選択すればやりやすい。コンビニもほとんどの商品が脂質を多く含んでいるが、サラダチキンやおにぎりは選択可。(食品成分表をよく確認する)

⚠ ホルモンバランスへの影響
脂質はホルモンの材料なので、極端に減らすと女性は生理不順、男性はやる気の低下が起こることもある。

⚠ 上記のような体調の不調、または停滞期
➡ どのような不調なのかによって対処は異なる。まずはローファットの基本的な食事・運動頻度が守れているかをチェックする。守れていなかった場合、基本ルールを1週間実施し様子を見る。
① 脂質を摂取し糖質を減らす。糖質の約20%分を脂質に変えて様子をみる。
② 慢性的な疲労感がある場合は、運動を控えて身体を休ませる。もしくは低強度の日を作るようにする。
③ 逆に運動頻度が足りていない場合は、運動を増やす。
④ 1日か2日間だけ糖質100%の食事にする。
⑤ 目標に期限がある場合は、そのまま停滞期を過ごすのもあり。



まとめ
✔ 調理は油を使わない、または極力減らす(焼く、蒸す、茹でるが基本)
✔ 主な糖質源は白米
肉は「皮なし鶏むね」「ささみ」を基本とする
調味料は「ポン酢」「塩コショウ」「カレー粉」など低脂質なものを選ぶ
空腹を我慢しすぎず間食で調整
✔ 運動は高頻度・筋トレがおすすめ
✔ 停滞期は、ローファットの基本がきちんと守れているかをまず確認する

ローファットは、糖質をしっかり食べられる分しっかり動くことが前提のダイエット方法です。
このダイエット法を選ぶ前に、運動する時間を確保できるのかご自身のライフスタイルをチェックしましょう。
また、ローファットは他のダイエット法と比べると、停滞期や身体が不調な時の対応が多岐にわたるため、見極めが難しいです。
お困りの際はオウルジムにご相談ください。
 
 
 

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